手術Surgery

安心して手術を受けていただける体制を整備。

産科・婦人科では、腹腔鏡下手術を中心に年間1,000症例近くの手術を行っています。
また、緊急疾患に対していつでも入院・手術に対応できる体制を整えています。

婦人科疾患に対する腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は、切開創が小さいため開腹手術に比べ術後の痛みが少なく、早期の社会復帰が可能なことから、現在最も注目されている手術法の一つです。婦人科領域では、1990年代より子宮筋腫や卵巣腫瘍など良性疾患に対する腹腔鏡手術が急速に普及しています。一方で、子宮頸がん・子宮体がんなど婦人科悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術は、外科・泌尿器科領域と比較して導入が遅れていましたが、2014年に子宮体がんに対する腹腔鏡手術が保険診療として認可され、さらに子宮頸がんに対する「腹腔鏡下広汎子宮全摘術」が2018年から保険診療の適応に認可されたため、これらの子宮悪性腫瘍を腹腔鏡手術で治療することができるようになりました。

婦人科疾患に対する腹腔鏡手術

婦人科良性腫瘍

腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて侵襲が少ないため、痛みが軽減され、術後の回復も早くなります。
良性疾患の場合、術後の入院期間は5~7日間ほどになります。お腹の創は図のような3ヶ所が基本となります。

婦人科良性腫瘍

腹腔鏡下子宮筋腫核出術

筋腫のみを摘出する手術です。
子宮を温存するため、術後妊娠が可能であることが最大のメリットとなります。一方、デメリットとしては、子宮が残っているため、筋腫が再発する可能性があることです。

腹腔鏡下子宮筋腫核出術

全腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下腟式子宮全摘術

子宮を全摘する手術です。
腹腔鏡下に子宮の靭帯を処理した後に、腟から子宮を摘出します。
「子宮を全摘すると更年期症状が出現しますか?」という質問をよくいただきますが、女性ホルモンを分泌しているのは卵巣のため、卵巣を温存した子宮全摘の場合、術後に急に更年期になることはありません。

子宮筋腫に対する鏡視手術の年次推移

全腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下腟式子宮全摘術

腹腔鏡下卵巣嚢腫核出術・子宮内膜症病巣除去術・ 腹腔鏡下付属器摘出術

腹腔鏡下に腫大した卵巣嚢腫の摘出や卵巣摘出などを行う手術です。
良性疾患のみの適応のため、悪性卵巣腫瘍が疑われる場合は開腹手術となります。
卵巣嚢腫核出術は、正常卵巣部分を残し、嚢腫の部分のみを摘出します。付属器摘出は、卵巣・卵管を全摘します。(年齢や状況に応じて術式は決定します。)

子宮鏡下手術

子宮内膜ポリープや小さめの粘膜下筋腫に対して行う手術です。子宮口から子宮鏡を挿入して病変を切除するため、お腹に創は無く、美容面でも優れています。
侵襲が少ないため、手術の翌日に退院することができます。
子宮内での操作となるため、手術できる大きさや位置など条件がありますので、詳しくは外来でご相談ください。

子宮鏡下手術

婦人科悪性腫瘍

腹腔鏡下子宮体がん手術、腹腔鏡下広汎子宮全摘術は、臍の上、臍と恥骨の間、両側下腹部の4カ所の創で手術を行います。子宮周囲の靱帯と腟管を切開し、腟から子宮を摘出します。さらに、骨盤内のリンパ節を腹腔鏡下に切除します。予期せぬ出血や癒着により腹腔鏡下手術が困難な場合は、開腹術に変更となることがあります。入院期間は、開腹手術では約2週間必要ですが、腹腔鏡手術では10日前後に短縮されます。

婦人科良性腫瘍

腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がん)

子宮体がんは、子宮内腔を覆う子宮内膜に発生するがんであり、別名を子宮内膜がんとよばれ、40歳以上に多い病気です。子宮体がんが診断されると、MRI、CTなど画像診断によりがんの大きさと子宮筋層内への浸潤の深さ、リンパ節への転移の有無を評価し、がんの拡がり(進行期)を評価します。子宮体がんに対する腹腔鏡手術「腹腔鏡下子宮体がん根治手術」は、がんが子宮内膜にとどまっている進行期ⅠA期までが対象になります。腹腔鏡下子宮体がん手術は、これまで先進医療として行われ、当院は、全国で5番目の実施施設として厚生労働省より認可を受け、実績を積んできましたが、2014年から健康保険が適用されました。子宮体がんの治療について悩まれている方、詳しい入院期間や手術費用、合併症、手術の適応については、外来担当医にお気軽におたずねください。

腹腔鏡下広汎子宮全摘術(子宮頸がん)

子宮頸がんに対する外科的治療は、がんが子宮および腟壁に限局した早期の子宮頸がんの場合でも開腹術が行われていました。子宮頸がんに対する腹腔鏡手術「腹腔鏡下広汎子宮全摘術」は、2018年より保険診療に認定されました。
広汎子宮全摘術は、開腹術で行うと臍上から恥骨上まで約20cmかそれ以上の皮膚切開が必要です。一方で、腹腔鏡下広汎子宮全摘術は、5~12mmの数カ所の小切開のみで開腹術と同じ手術内容を行います。このため、腹腔鏡下子宮体がん根治手術と同様に、術後の痛みが大幅に軽減され、入院期間の短縮、早期の社会復帰が可能になると考えられています。さらに、腹腔鏡を用いることで、骨盤内深層の観察が可能になり、出血量の軽減も期待されています。腹腔鏡下広汎子宮全摘術の適用は、進行期ⅠA1期、ⅠA2期、ⅠB1期又はⅡA1期までの早期子宮頸がんが対象になります。

ハイブリッド手術室

ハイブリッド手術室は、血管撮影装置を備えた手術室です。産科領域では前置胎盤や癒着胎盤など術中大量出血をきたしうる帝王切開の時や、弛緩出血、産道裂傷の止血の時などカテーテル治療を併用した手術を実施することができます。

ハイブリッド手術室

愛知医科大学病院 産科・婦人科 Aichi Medical University Hospital

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